770年続く禅の修行場と古き良き和紙づくりの里を求め、福井へ
禅宗 曹洞宗の本山永平寺と、清らかな水が育む古の和紙づくりの里を巡る旅へと出かけます。
ツアーのポイント
●越前和紙発祥の地で、名跡を継ぐ人間国宝 九代目岩佐市兵衛氏の紙漉きを見学。
●米国の日本庭園ランキングで上位を獲得する名庭 養浩館庭園で楽しむプライベートお茶席。
●数多くの僧侶が修行する曹洞宗総本山永平寺で、朝の勤行と坐禅修行に参加。
Day1 箸と茶の湯の体験を通して知る、日本食ともてなしの心の原点
【お箸の兵左衛門、氣比神社】
若狭塗りの箸をはじめ、工芸品やキッチン用品を扱う「お箸の兵左衛門」は創業100年を数える老舗。「お箸は食べ物です」をモットーに、使用される木材や漆などは全て口に入れても安心な素材を厳選使用。さらに、近年ではプロ野球のキャンプや試合で折れてしまったバットを再利用し、その収益の一部をバットの公的素材であるアイダモの木の植樹に寄付するなど、環境に配慮した取り組みを展開しています。この作業所で、職人の鮮やかな漆塗り・螺鈿細工の工程の見学と、自分だけの握り心地が作れる箸削りを体験していただきます。箸削りの後は、松尾芭蕉も歌に詠んだ小浜の「氣比神社」を参拝。日本三大木造鳥居の一つとされる、朱塗りの大鳥居の見事な景観をお楽しみください。
【ときの蔵、名勝 養浩館庭園】
昼食はミシュランガイド2021のビブグルマンに選出された、鯖江の居酒屋「ときの蔵」にて日本海産の鮮魚や若狭牛などをふんだんに使ったランチをお召し上がりいただきます。
お昼過ぎにはかつての福井藩主松平家の別邸で、広大な池に浮かぶように建つ数寄屋造りの建物が見事な景色を織り上げる、名勝「養浩館庭園」をご鑑賞ください。名勝庭園を巡られた後には、福井市文化奨励賞を受賞された、福井の茶道文化発展に尽力する茶人、塩谷 宗佳先生をお迎えしたプライベートなお茶席をご用意しております。部屋の中に落ちる影と、障子窓の向こう見える光あふれる庭園のコントラストはまさに別天地の眺め。目に美しい景観の中、先生の趣向を凝らしたお茶席のもてなし、香り豊かなお抹茶をお供にゆるりとした時間をお過ごしいただいた後は、今宵の宿である永平寺門前の柏樹関へ向かいます。
Day2 日本最大の禅宗曹洞宗の本山で、只管打坐の境地を味わう
【柏樹関・永平寺】
永平寺の門前にあり、かつては尼僧衆が永平寺に拝殿する際の滞在所であった柏樹関。谷崎潤一郎の唱えた「陰翳礼讃」をコンセプトにしたお部屋で一泊した翌朝、4時10分という早朝に、宿を出発して永平寺へと向かいます。ここで参加するのは、朝の勤行。100名を超す僧侶が一斉にお経を読み上げる声の圧力、その力強い響きには観光地ではない、修行場としての禅寺の荘厳さが感じられます。
朝の勤行の後は、一旦柏樹関に戻り、永平寺の典座御老師(食事を司る要職)に師事した料理長が作る、優しい味わいの精進料理の朝食をいただきます。
朝食の後に再び永平寺へと戻り、今度は坐禅の修行にご参加いただいきます。深閑とした堂内は、只管打坐に最適な空間。身も心もまっすぐに、清らかな気持ちになれる瞬間をご堪能ください。
【ソワン、紙祖神岡太神社 ・大瀧神社、岩野平三郎製紙製作所】
永平寺での坐禅の後は、福井市内の実力派フレンチソワンにて昼食。地元の漁港・生産者直送される魚や野菜の性を活かしきるシェフの腕前にご期待ください。
昼食後には越前和紙の故郷、越前市へ向かいます。1500年前にこの地に、紙漉きの技術を伝えたといわれる女神「川上御前」を祀る紙祖神岡太神社と大瀧神社を参拝。近年まで、観光客には開かれていなかったという神社の境内を、地元のナビゲーターの解説を聞きながら巡ります。
神社の程近くにある岩野平三郎製紙製作所は、横山大観や平山郁夫など名だたる日本画家に愛された「雲肌麻紙」を生み出した工房。伝統的に女性の職人が多く、紙漉きの実演に加え、この地域に嫁いだ女性によって仕事の節々で歌い継がれてきた、紙漉きの歌を披露していただきます。
<特別文化体験> 人間国宝 九代目岩野市兵衛氏の工房を拝見
【岩野市兵衛氏の紙漉き】
長閑な山里にある質素な工房。ここが、数々の日本画家を魅了し、ルーヴル美術館をはじめとする海外の著名な博物館からも、収蔵された貴重な版画作品の補修用の和紙を作る職人として高い評価を得る人間国宝 九代目岩野市兵衛氏の仕事場です。
丁寧に楮と呼ばれる紙の原料を煮出し、紙の色を曇らせる僅かなゴミまでも、入念に選り分け作られる越前和紙、その細かで過酷な工程から、紙漉きができるのは1週間のうちわずか2日ほど。機械化することなく、今日まで連綿と伝わる古の紙漉きの技を間近で見学していただきます。
日々一心に紙づくりに向き合うことで培われていった、岩野市兵衛氏の仕事観。作業の中で訥々と、それども言葉を尽くして語られる、その思いに思わず胸を打たれます。
【和紙のお土産屋 うめ田】
旅の締めくくりは、越前市の五箇地区のお土産物店へ。現在は和紙製品を多く取り揃える「和紙の店 うめ田」は、過去に製紙業に携わっていたという地元にゆかりの深いお店です。こちらでは、岩野平三郎製紙製作所の「雲肌麻紙」や、岩野市兵衛氏の「生漉き奉書紙」を購入することができる貴重なお店。輝くように白く、肌理細やかでなめらかな越前和紙は、書画を志す方でなくとも思わず、手に取りたくなる美しさ。これらの越前和紙を購入して旅の思いを綴るのもよし、またお店の中にずらりと並んだ2000点を越す和紙製品の中から、この旅の思い出にふさわしい商品を選ぶのも楽しいものです。
●旅行代金(税込)
358,000円~(1名様)
●事前予約の期限
ツアー催行の3ヵ月前(リクエストベース・手配確約無し)
●催行数
上限月1回
●最小催行人数
2名様
●集合/解散場所
小浜駅/武生駅
●特記事項
・本旅程内で記載している人物によって提供するプログラムについては、体調等のやむを得ない事情で中止・変更となることもございます。予めご了承ください。
・ 朝のお勤めや座禅に参加の場合は、小さなお子様のご参加はご遠慮ください。
・ その他、申し込みにあたっての約款はこちらからご確認ください。
本ページで、ご紹介している宿泊施設、飲食施設は、単体での予約手配も可能ですので、ぜひお問合せください。
■本ツアーについて
2015年に国連で採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成の一環として、本ツアーを企画いたしました。日本文化の源流ともよぶべき関西の伝統文化資源を次世代に継承していくために、皆さまにお支払いいただく本ツアーの旅行代金の一部は、文化施設の修復や維持に役立てられます。文化観光の好循環サイクルを目指す本ツアーにご賛同いただければ幸いです。
■旅行企画・実施
エアーワールド株式会社
〒540-0026 大阪府大阪市中央区内本町2丁目2-14
観光庁長官登録旅行業務961号
■受託販売・問い合わせ
株式会社TEAM TRAVEL KURAMOTO
〒541-0056 大阪府大阪市中央区久太郎町4-2-9 新中央ビル3F
大阪府知事登録旅行業第3-2601号